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加藤周一が『幽霊』と語るドキュメンタリー 「しかし それだけでない」

友人から「よかったら行かない?」とメール。19日の午後に行われるという加藤周一の残したメッセージをドキュメンタリー映画にした「しかし、それだけでない」の先行試写会の知らせを受けたのは前日の夜。空いてました!で、上映される明治学院大まで行ってきました。こじんまりした会場。こういうところではきっと誰か知っている人に会うのよね、と思っていると、朝日新聞の藤森研さんの姿を見つけました。
映画の副題は、「加藤周一 幽霊と語る」とあります。幽霊というのは、加藤さんからすれば、亡くなった時から年を取らなくなった人。神田盾夫、渡辺一夫といった恩師たち。たいへんに文才があったのに、戦争で若い命を落とした友人。幽霊、ゴーストではなく、フランス語ではエスプリとなっています。たましい・・・。加藤さんの口を通して、それらの人たちのスピリットが語られます。渡辺先生は、1945年8月14日までずっとフランス語で日記を書き続け、15日からようやく日本語で書くようになった、とか、ラテン語を教えた神田先生は国防服など絶対に着ないで背広で通し、3人ほどの学生にこれは語っても大丈夫と考えて、「敵はドイツです」とつぶやかれたとか、そういう加藤さんからの語りによって、加藤周一さんの言わんとすることが伝わってきます。
2009年10月に亡くなる2ヶ月前くらいの最後のメッセージもあります。抗ガン剤で苦しい時、水を口に含みながら語る加藤さんは、スピリットそのものです。一人の意識が全世界を動かす・・・そんな内容のことをおっしゃってたのが印象的でした。加藤さんは本当にそうだったと思います。「9条の会」を立ち上げた時もそうでしょう。私は、映画の中で、「国家が強制的に人を殺すのは、戦争と死刑」と語られていたのが、この週のはじめに森井眞先生の口から語られたこととまったく同じだったことに、感動していました。森井先生は、会場の明治学院大学の学長として、権力に鋭くNO!を突きつけてきた方だったし。9条を守れ、という人が必ずしも死刑廃止に賛成ではない、という事実はあっても、9条の会で一度加藤さんがそのことに触れられたことはあったのだそうです。
そんないろいろな、映画に関わるエピソードなど、終わってから国際平和研究所の部屋で一緒にお茶をさせていただきながら、プロデューサーの桜井均さんに伺うことができました。森井先生の話をしたら、桜井さんは、森井先生の語りを映像にしたこともあるそうで、これは必見!(映像ドキュメント.com で見られるそうです)
映像はちょっと会場のせいで暗かったけれど、本当はもっと素晴らしいのだそう。ちなみに撮影は、「もがりの森」(河瀬直美監督の)の、中野さん。なるほどね。加藤さんの語りの場に選ばれたところの緑の木々を、もう一度劇場で見ることにしましょう。2月27日からシネマ・アンジェリカでロードショウです。
加藤さんは、朝日新聞夕刊の「夕陽妄語」を読んで、いいなあ、と共感しつつ、ちゃんと単行本を読んでなかった、と思い、翌日図書館に走って、「羊の歌」その他を借りてきました。いいクオリティの文章、心にしみる言葉を読ませていただいています。
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はじめまして、星野弥生です。さまざまな教育や子どもに関する活動、スペイン語圏の国々と関わるNGO的な活動を通じて、人と人との糊付け役みたいになっています。そんな活動の報告やらお知らせをする場として、ブログなるものに挑戦してみることにします。

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