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ANPO そして「いのちの林檎」

 先週の土曜日に行われた保坂のぶとフォーラム第一弾でゲスト・コメンテーターを務めて下さった元朝日新聞記者の早野透さん(私は、ポリティカ・ニッポンを楽しみに朝日を取っていたようなものでした)が、ANPOという素晴らしい映画をぜひ観て下さい、とおっしゃってました。日本で生まれ育ったアメリカ人のリンダ・ホーグランド監督の作品。リンダさんは、実際に日本には進駐軍が65年居続けている、その日本とアメリカの関係っていったい何なのだろう、と問いかけています。前から気になっていたので、隣にいた上原公子さんに「ね、行かない?」と提案し、二人の予定がかろうじて合った今日の夕方行ってきました。60年安保の時代を生きてきたアーチストの作品と証言、間に圧倒的な人びとの安保反対、岸退陣を求めるデモ、樺美智子さんの死、沖縄や砂川での基地闘争、ヨコスカの娼婦のまち、などの映像が織り込まれています。素晴らしいアートの作品に驚きました。ANPOへの怒りがたいへんなエネルギーになってこれらの絵や写真を生み出したのですね、きっと。ピカソのゲルニカのように、こうした作品を展示するところがあってもいいのに。そして、今でこそ「怒ること」「闘うこと」を全く忘れてしまっているけれど、かつて60年には、日本全体が闘っていた「抵抗の歴史」があったということ、実に考えさせられます。この映画に登場された画家の池田龍雄さんと共に「戦争を許さない市民の会」で代表をつとめられている森井眞先生が、「60年にはフランスにいたけれど、日本にあれほどの運動が盛り上がったことが誇らしかった」と話されていたことをおもいだします。いつから私たちはどうせやってもムダ、と諦め、「一揆が起こってもおかしくない」という状況でもうつむいているようになってしまったのでしょう。いや、沖縄はそうではないけれど、そしてもちろん各地でさまざまに闘っている人たちもたくさんいるのだけれど、総じて牙を抜かれてる、という感じです。戦後の後始末をまったく日本人の手でやらずにきたので、15年経った安保の年、「戦争は二度としたくない」という国民の抑えてきた叫びが爆発したように思えます。串田和美さんが語っていたことが印象的でした。串田さんたち数人が校庭に出て、クラスに向かって「国会に行こう!」と叫んでいたら、先生が降りてきて「私も行きます」と言ったと。そんな時代だったのですね。小さな小屋のような劇場(アップリンク)から出てくると、渋谷のまちは若者でごったがえしています。観てきた映像と現実のギャップはあまりに大きい。でも、私たちは若い人たちに、なんとか知ってほしい、願いつづけるのですね。
さて、もう一つ映画の話。ずっとチケットを売り続けてきた「いのちの林檎」の世田谷での完成上映会がいよいよ明後日15日です。私の旧い友人が3年かけて作ったドキュメンタリー映画で、テーマは化学物質過敏症。家にはじまり化学薬品、さまざまな化学物質の入った生活用品に反応してしまう過敏症の人たちの数は60万人と言われています。この映画は重症の化学物質過敏症を患う早苗さんとお母さんが、息の出来る場所を探して転々とする物語。タイトルの「いのちの林檎」は、弘前で無農薬・無肥料の林檎を育てた木村秋則さんの林檎のこと。水も受けつけなくなった早苗さんが、やっと見つけ出した木村さんの林檎を口にしたとたんに、「おいしい!」と顔をほころばせます。
 「化学物質過敏症」と「いのちの林檎」、この二つが織りなす物語は、何でもアリの現代に生きる私たちに大切なことを教えてくれているようです。10万種以上といわれる化学物質に取り囲まれた私たちの生活の中で、体内に蓄積されたものが、あるきっかけで突然限界に達すると化学物質過敏症を発症するということが起こります。過敏症の人たちは自分の身を犠牲にしながら、化学物質の危険性を察知した「カナリア」です。一方、一般的な農業では、収穫量を上げるために、大量の農薬、除草剤を散布し、肥料をたくさん投入してきました。でもそうやって甘やかされた植物は自分のちからで立ち、育つ力を失ってしまいます。木村さんの挑戦は、樹が自ら育つという本来あるべき環境を整備し、土を自然に返すということでした。木村さんのりんご畑は、ミミズや昆虫、鳥や様々な微生物が生息して林檎の樹の成長を促し,樹の根の長さは土の栄養分を摂取するため通常より4倍に伸びているそうです。なんでも化学物質に頼る生活は人間のからだを蝕み、農薬が常識の農業は植物そのものをかえって脆弱なものにしてしまいました。「遅すぎた!」とならない前に、私たちはカナリアたちの声をしっかり受け止めなくてはならないのでしょう。
 そんな思いを伝えたくて、私もこの映画を応援しています。15日、下北沢のタウンホールで、1時半と7時の二回、先行上映会です。会場でお会いできたらうれしいです。
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Author:marzoh
はじめまして、星野弥生です。さまざまな教育や子どもに関する活動、スペイン語圏の国々と関わるNGO的な活動を通じて、人と人との糊付け役みたいになっています。そんな活動の報告やらお知らせをする場として、ブログなるものに挑戦してみることにします。

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