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「震災後の社会とこども支援を考える」  寺脇研さんのおはなし

いろいろなイベントが中止になるご時世ですが、第四回保坂のぶとフォーラムが予定通り開かれました。企画の段階では「どうする教育、変えよう児童福祉」というタイトルで、もと文科省の官僚、寺脇研さんと、児童養護施設出身の若者たちのサポートNPO「日向ぼっこ」の渡井さゆりさんと保坂のトークということになっていたのですが、急遽「震災後の社会と子ども支援を考える」に変更。会場が使えるのか、参加者が来れるのか、と不安を抱えながらの実施でしたが、寺脇さんは「こういう時だから、ぜひ話がしたい」と背中を押してくださいました。
「短期的な支援はもちろん大切だけれど、今回の出来事はこれまでの社会のあり方が根本から覆されたようなものなので、中長期的なことを考えておかなくてはならない。中期的にはどう対策をたてるのか。長期的にはどんな社会に生まれ変わっていくのか」と寺脇さんは口火を切ります。今回の地震は、国全体で考えなくてはならないこと。立場の不安定な若者だけでなく、大人も自立しなくてはならない。まず、ベーシック・インカムの考え方を導入して、最低限の生活保障、それから自立支援。」私も、今こそ、ベーシック・インカムが現実味を帯びてきたと感じます。すべてを失った人たちがどこから始められるか、といったらそれしかないのではないかと。「日本がこれから再び豊かになる、というのが幻想ですね。社会の中でどう分け合うのか。持っている人が出すという覚悟をどう持つのか。長期化したら、たとえば区民税を収入に応じてあげることでの助けあいも仕方がないでしょう。日本の社会が変わることができるのか、つまり”自分さえいい”から、”みんなで分けあう”という相互扶助へシフトできるのかがみんなに問われています。」
「3.11は韓国にいて、二三日後に日本に戻ってみると、なんとなく暗い。デパートも6時までとか。でもデパートも昔は6時でしたよね。それでいいんじゃないか。右肩上がりの時代は杉田のだからダウンサイジングをしていくしかないですよ。今の若者たちは決して豊かではない。私たちおじさん、おばさん世代が”豊か”だったんです。原発再開では話にならないです。原子力エネルギーは再起できないことは明らかです。
「ゆとり教育」と言われてきたことも、もともとダウンサイジングに備え、それに対応できるように教育を変えておかないといけない、というのが真意でした。ですから、総合学習、農業体験、男女共に必修の家庭科、などをいれたのです。今回のことがあっても、なお「学力を!」って言うんでしょうか。ここにきて競争はありえません。「共生」です。もともと日本国憲法、そして改悪前の「教育基本法」には、「文化的、民主的な国づくり」と書いてある。文化を忘れて経済に走ったのがバブルの時代、そして新自由主義。
「共生文化」はちゃんと憲法に書いてあるんです。」と、寺脇さんはどんどんトーン・アップ。時間があればまだまだ話に熱がはいりそうでした。
 トークの相方の渡井さゆりさんは、なんと27才!「みなさん、社会的養護ってご存知ですか?」との問いかけから始まった静かな語りはとても心に響きました。自らも「社会的養護」を必要とする子どもとして育ってきたさゆりさんだからこそ、児童養護施設をでたあとで若者たちが気軽に寄って来れる場、自立に向けて学べる場である「日向ぼっこ」を立ち上げたのですね。社会的養護を必要としているこどもは全国に4万人以上といいます。しかし、今回の災害で、親を失い、家や学校をなくした子どもたちがあらたな「社会的養護」を受ける立場になることは必至です。そのことを思った時に、事の重大さんに愕然とします。うっかり見落とされそうなことがたくさんあります。そんな中で、「自分に何かできるか」を多くの人がも探っています。そんな一人ひとりの力が、こんどこそ、本当に「社会」を変える力になりますように。
 シンポジウムの様子はUSTREAMでも中継されましたので、保坂展人のHPからアクセスできます。私はほんのサワリ、印象に残ったことばをつづっただけなので、どうぞ全部見て、聴いてください。
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Author:marzoh
はじめまして、星野弥生です。さまざまな教育や子どもに関する活動、スペイン語圏の国々と関わるNGO的な活動を通じて、人と人との糊付け役みたいになっています。そんな活動の報告やらお知らせをする場として、ブログなるものに挑戦してみることにします。

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