FC2ブログ

袴田巌さんの「再審開始」を喜び、思うこと、など。

 この数日間、新聞の第一面に袴田巌さん、そしてお姉さんのひで子さんの写真が大きく載っているのを見て、こみ上げてくるものがあります。「再審開始」。よかった、でも、遅すぎた・・・。今は世田谷区長になった保坂展人さんが衆議院議員だった時、彼は死刑廃止議員連盟の事務局長をしていて、私も死刑制度には絶対に反対なので、彼の数ある議員連盟の活動の中でも特に注目していました。そのおかげで、ずいぶん無実の死刑囚、冤罪のことも学ぶ機会が多く、袴田巌さんに関しても、保坂さんが拘置所で面会をした時のことなどは、詳しく保坂さんの通信にも載せたので、昨日のことのように覚えています。昨日、TBSのニュースの特集で、袴田さんが取り上げられ、保坂さんも登場していました。40年以上にわたり狭い独房に拘束され、精神を病んでしまった袴田さんの「自分は全能の神である」という言葉を彼の口から聞いた時のことがよみがえりました。何度かお会いしたことのあるひで子さんの、本当に嬉しそうな表情、しっかりした言葉をニュースで見て、とても感動しましたが、この場面はずっと前になければいけなかったのに、という怒りもこみ上げました。袴田さんが犯人ではない、という証拠が次々と現れてきたにもかかわらず、メンツ故に検察はそれを認めず、絶望しきった袴田さんは奇妙な言動を繰り返すようになった、といいます。48年間拘束され、今78歳。失われた年月は取り返せない。まずは国にあやまってほしい。これは重大な国家権力による犯罪なのだから。袴田さんを含め、死刑囚の無実が明らかになったケースがいくつもあります。免田さん、足利の菅谷さん、布川事件の杉山さんと桜井さん、そして狭山事件の石川さん。まだまだたくさん。「警察、検察は間違えることがある。だから死刑には反対」と、元警視総監で死刑廃止議連の重鎮だった亀井静香さんは言っていました。世界のスタンダードからはまったく外れている日本の死刑制度。袴田巌さんの失われた人生が報いられるとしたら、それは日本で死刑廃止を実現させることしかないのではないか、と私は思います。

 嵐のような雨の一日。奇跡的にちょうど時間がとれたので、いつもの下高井戸のご近所シネマに行きました。観る機会を逸していた「ハンナ・アーレント」。補助席もいっぱいなくらい満員でした。彼女の言う「根源的な悪」と「凡庸な悪」。すごく考えさせられます。アイヒマンのように、自分は命令にただ従っただけだ、命令には逆らえない、という「平凡な人間」の「悪」によって、歴史的な大悲劇が起こってしまう。つまり、思考停止に陥った「凡庸な」人たちが、自ら考えずに上の命令に追従することで、いわれのない人びとが死に至らしめられた、という歴史。ドキッとします。ナチスを「凡庸なひとたち」が支えてきたから、あのユダヤ人虐殺があった。安倍政権がやりたい放題の今の日本にそれが当てはまるような気がしてなりません。「思考停止」、これほどピッタリ今の時代を言い当てている言葉もない。「面倒くさい」、「考えたってしょうがない」、「自分たちには関係ない」…。そうやって考えることを放棄してしまえば、ヒットラーばりの為政者にはまったく好都合。ハンナの生き方、そして彼女が伝えたいことは、は私たちへの警鐘だ、と思います。毎日満員、ときいて嬉しいです。それだけハンナに共鳴する人が増えると思うから。4月5日からは、同じ監督が以前に撮った「ローザ・ルクセンブルグ」が同じく下高井戸シネマで上映されます。見に行かなくちゃ。
スポンサーサイト
プロフィール

marzoh

Author:marzoh
はじめまして、星野弥生です。さまざまな教育や子どもに関する活動、スペイン語圏の国々と関わるNGO的な活動を通じて、人と人との糊付け役みたいになっています。そんな活動の報告やらお知らせをする場として、ブログなるものに挑戦してみることにします。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ