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私の「そして、神戸」 

大震災から20年の神戸。1月中にできたら行きたいなあ、と漠然と思っていたところに、行く「口実」が降ってきました。15,16日は430年前からの世田谷のボロ市。ボロ市に便乗してわが家は「店」になります。だから17日早朝に神戸にいるのは不可能。またダメか、と諦めていたところに、古くからの友人が本を出して、その出版記念の会が25日と聞き、これは渡りに船か、と。
 24日の午後には、今月初めに急逝された「同時代社」の川上徹さんのお別れの会があったので、もちろん参加し、そのまま神戸に向かいました。「父ゲバラとともに勝利の日まで~アレイダ・ゲバラの二週間」を、キューバ革命50年の年に出してくれたのが同時代社。川上さんとは何度も楽しく賑やかで、示唆に富んだ飲み会を共にしてきました。まだまだ意欲的に本を書く予定だったときき、無念でたまりません。神戸では「ベンポスタの友」であり、誕生日が一日ちがいの「同志」森末さんと待ち合わせて、ワイン片手につもる話。
 翌25日は、森末さんが行くことにしていた映画の会に付き合いました。「むすんでひらく へっついの家」。福島の子どもたちを受け入れている佐渡の人たちと、福島のこどもたち、そして引率する福島の二本松に住む関久雄さんが織りなす「保養」の日々。私たちも世田谷で「保養」に取り組んできているので、これはぜひ観なくては、とこの偶然のスケジュールを、待っていたかのように受け入れました。関さんは、東電前でのデモ行動に福島の土を持って参加されていて、その時に同じ場にいた私にはそのことがとても印象深く、「あ、知ってます!お会いしましたよね」の世界。映画は、保養を運営する側に生じる問題も赤裸々に描いていて、ドキッとする場面も。続ける意志と、やる側の疲れや苦労。でもよかった、最後はハッピーエンド、と私は見たけれど。同時に、これは「保養」に関わる人たちにぜひとも観てほしいなあ、と思いました。関さんに出会えてよかった。主催した「たこ焼きキャンプ」の小野さんにも会えたし、須磨にお住まいで最近評判の岩波新書「原発と大津波 警告を葬った人々」を書かれた添田孝志さんにもサインをいただけました。
 午後は、本命の、40年以上の友人、清水正博さんの「走りながら祈る」の出版記念会。キューバの大使館勤めをしていた23才ごろの職場仲間だった清水さんは、故郷の神戸に戻り、いろいろ境遇が変わってもずっと仲良しで、今に至っています。私が神戸大好きの理由の半分は、多分清水さんと和子さんでしょう。神戸の「定宿」です。私が、ヨガの合宿に誘ったことが、その後の清水さんの歩む道への一歩となった、ということで、けっこうこの本の中に私の名前が出てきます。トライアスロンを極めた清水さんが「走りながら」、神に「祈る」。だんだん「かむながらのみち」を歩みだして、私はついていけなくなっていますが、私にとっては、いつまでもかっこいい、何事にも興味をもつ好奇心のかたまりの清水さんです。
 26日は、長田を歩く日、と勝手に決めました。私にとっての神戸は、一つは森末さんや清水さんのいる灘。もう一つは長田です。カトリック鷹取協会があり、野田北部まちづくり協議会があり、そして、長田神社前商店街。女優の黒田福美さんを介して、すっかり親しくなった商店街の和菓子屋、「きねや」さん、二軒先の「ダルマ茶園」さんへ。二人が偶然道に出てきていて、思わず「キャー!」とハグ。お菓子とお茶なので、お客さんが二軒をはしごしたりしています。自分の店をほっぽらかして、きねやさんはお茶を飲みにきたり。訪れる度に、どこどこの店が閉めちゃった、という話をききます。「お客さんがこなければ立ちいかないですもんね」と溜息。でも、きねやさんにはお年寄りの常連がひっきりなし。いちご大福を自分で袋に詰めたり、そこにあるお菓子を勝手に食べてあとで精算しようとしたり、身の上話をしたり・・・、お店はこうやって「居場所」にもなるんだ、と改めて思います。大変だけれど、頑張って続けてほしい。ダルマ茶園さんの正木さんは、もうしんどいから店は甥に譲る、と言っていました。「いつまでも神戸をわすれないでくれてありがとうございます」と行く度にいわれます。こういう店があるから、忘れられない、私はそう思っています。だから、ほんの雀の涙、だけれど、きねやさんの「ぐーじーまんじゅう」を世田谷でイベントをやる度に世田谷の人たちに買っていただいているのです。長田神社にお参りし、シャッターが増えた商店街を歩き、そこから鷹取へと、センチメンタル・ジャーニー。すべての建物が新しく、20年前の風景をどこに重ねあわせたらいいのか、どこにいるのかがわからなくなるような感覚。大国公園で、今度31日に「神戸をわすれない」に来てもらう河合節二さんとランデブー。「お昼たべた?」「まだ・・・」という成り行きで、お好み焼きのお店で「ソバメシ」をいただきました。ついでにアワの出る飲み物も。野田北部のまちづくり協議会は、今は名前を変え、大国公園のすぐ側に事務所を構えています。鷹取教会も今回は中に入らず、脇をとおる時間しかなかったのは残念。夜の会議に間に合わせるために、飛行機を予約していたので、鷹取から清水さんの家に荷物を取りに行かなくてはなりませんでした。
 正味二日間の神戸はいろんな出会いで彩られました。やっぱり好き、また来たい神戸です。
 31日は第28回目の「神戸をわすれない」です。ずっと、神戸に寄り添い、世田谷で神戸の人たちの生の経験を伝えたい、と開いてきた会ですが、今回は20年目ということもあり、再び神戸に立ち返って、いつかやってくる東京での直下型地震に備えよう、と呼びかけます。1月31日(土)6時15分~9時。下北沢のらぷらす(タウンホール11階)です。青池さんの映画の上映。河合節二さん、NPO復興まちづくり研究所の濵田甚三郎さん、世田谷ボランティア協会の横山康博さんによるトーク。あ、きねやさんの「ぐーじーまんじゅう」ももちろん参加。ぜひ、神戸を見、聞き、味わってください。
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はじめまして、星野弥生です。さまざまな教育や子どもに関する活動、スペイン語圏の国々と関わるNGO的な活動を通じて、人と人との糊付け役みたいになっています。そんな活動の報告やらお知らせをする場として、ブログなるものに挑戦してみることにします。

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