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林竹二先生、「楽団ひとり」、「ピースレター こども未来へ」

世の中「三連休」だったなんて気が付きませんでした。でもこの三日間、毎日学習会やらイベントやらに参加して、それぞれとても感慨深く、新鮮な感動がいっぱいでした。
 21日、「世田谷こどもいのちのネットワーク」の学習会は、「今こそ、林竹二」。宮城教育大学学長をつとめた先生が亡くなってから30年の今年、林先生の実践から「道徳」の授業について考えてみよう、というものでした。授業の様子を16ミリの映画におさめてきた映画監督、四宮鉄男さんのフィルム「授業・人間について」は、沖縄の小学校5年のクラスで撮影されたもの。先生のおだやかな語り口、映画の中の子どもたちの食い入るような顔つき、目つきが印象的でした。学長を辞めてから、沖縄に始まり、各地の定時制高校で授業を続けてきた先生。明らかにツッパリっぽく斜に構えていた生徒の目がだんだん授業に引き込まれる目になっていく様子を写真で追っていくと、おもわず笑ってしまいます。「こどもはみんな宝物を持っている。その宝物を光らせるのが教師のしごと」だと語っておられた、と四宮さん。教育の大切さを強調する安倍政権は、道徳や武道を教科し、評価の対象にしようとしています。道徳は何を教えるのか。どう評価できるのか。道徳という科目が仮にあったとしたら、それは「自分で考える」ことを学ぶ授業である他はない、と思います。アベの目的は「愛国心」を押し付け、従順な「小国民」を作ること。学校の中で子どもたちが生きにくくなっている今、林竹二のことばが実に新鮮に響きます。
 22日、「軍隊を捨てた国コスタリカに学び平和をつくる会」主催の、花岡蔚(しげる) さんによる演奏・講演会。演奏、プロデューサー、ディレクター、マネージャー、PA、舞台etc.すべてを文字通り一人でこなす「楽団ひとり」を名乗る花岡さんが3時間、楽器(テナーサックス、アルト・サックス、クラリネット、フルート、ボーカルを駆使し、合間に「平和」「軍隊廃止」への熱い思いを軽妙な語り口で話してくれました。「楽団ひとり」は、こうやって楽器その他を積み込み、被災地を一人で回り、避難所や仮設住宅に「音学会」を出前しています。童謡、スタンダード、クラシック、演歌、民謡、自作の曲・・・。曲のそれぞれに「選ばれた」理由があります。もちろん「好き」だからですが。「里の秋」の歌詞「ああ 母さんと ただ二人 栗の実煮てます いろりばた」には、戦地から戻ってこない父親がしのばれます。「星の流れに」の「こんな女に誰がした」には、戦後の日本社会の辛さ、切なさがひしひしと感じられます。東大法学部からエリート銀行員の道を進み、しかしずっと反戦の思いを貫いてきた花岡さんの「今」がすごく輝いてステキです。
 そして今日23日。近くで「古民家mamas」という、小さいこどものいる親たちの居場所づくりを行っている友人の吉原佐紀子さんから、「戦争体験を伝える作文を読む会をやるので来ない?」と誘われて、行って来ました。「ピースレター、子ども未来へ」お話会。70年前に戦争を体験した「こども」が、今の「こども」に伝えるべく寄せた作文を、こどもや親が読んで参加者がシェアする、というものでした。二度とこんなことが今の子どもたちに起こらないように、戦争とは一人のこどもにとってどんなものだったのかをしっかりと伝えようという意志がひしひしと伝わります。保坂区長も途中参加。彼が代読して読んだ、戦争孤児だった山田さんという方の文にはおもわず泣きました。防空壕で生き埋めになったおかあさんに当てた、届かない手紙の形をとった文でした。戦争孤児として徹底的にいじめられたこと、楽しい思い出は何もなかったが、教育現場で戦争の悲惨さを伝えようと教師になったこと、「ふるさと」では「忘れがたきふるさと」と歌うけれど、故郷はわすれたいものだったと。母親と生き別れになった神戸にはずっと帰れなかったこと、など。
 パリで起きたテロに関し、「関係ない人が殺されるなんて」というコメントがニュースでありましたが、関係ない人がたくさんたくさん殺されたのが戦争、そして、今もイラクやシリアやパレスチナやいろんなところで、「関係ない」こどもたちがたくさん殺されている。そのことに思いが届かない、「反テロ」ってなんなのか? と思います。戦争は最大の「テロ」なのですから。
 区内の自転車で行ける距離で、新しい学び、発見、出会いもあり、希望もほの見えた三日間でした。
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Author:marzoh
はじめまして、星野弥生です。さまざまな教育や子どもに関する活動、スペイン語圏の国々と関わるNGO的な活動を通じて、人と人との糊付け役みたいになっています。そんな活動の報告やらお知らせをする場として、ブログなるものに挑戦してみることにします。

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