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チャベス後を生きるベネズエラから戻りました。

 アメリカからベネズエラに飛び、マラカイボ近くで「ベンポスタこども共和国」の素晴らしい活動を続けているマリア・ルイサのところで、8日間過ごしてきました。住むところも食べるものも全く手に入ることのなかった先住民のところで、25年間以上孤軍奮闘している彼女が、子どもたちが読み書きを学べる場所、一日一回はきちんと栄養のあるものを食べられる場所をつくり、さらに、敷地内に子どもたちが暮らしながら、「自治」を行う場にしてきている、その展開ぶりをぜひとも見に行きたかったし、日本の「ベンポスタ友の会」から寄せられたカンパを届けるという役割もありました。届けたドルの現ナマが、そのまま建設用のセメントやら工具やらに変えられるのを見て、支援があまりに具体的な形になるのにびっくりしたり、感動したり。
 ロス・フライレスという、マラカイボから1時間ほどの集落に作られているベンポスタ、また、マラカイボ湖にあるサパラ島にある小さな子どもたちの「ベンポスタ」、サンカルロス島の僻地にある子どもたちの小さな学校、シナマイカ湖の極貧の水上生活者たちのところ、それぞれに物資を届けたり、子どもたちと遊んだりしてきました。何度行っても感動するのですが、このあたりは自然の豊かなところで、最小限のインフラが整えば、エコツアーの最適な場所になるのになあ、と今回はますますその思いを強くしました。本気で考えたい気にもなっています。
 もう一つ、今回のベネズエラでの関心事は、「チャベス後のベネズエラ」です。南米の政治地図を変えるのに多大な貢献をしたチャベス大統領でしたから、彼の死後、ベネズエラがどうなるかは、ラテンアメリカ全体にも影響をおよぼす大変大きな課題です。4月14日の選挙では、後継者のマドゥロ氏がカプリレス氏に僅差で勝って、一応チャベス政権を継承することになりましたが、カプリレス側は、選挙に不正があったとして訴える用意をしています。まちのあちっこちにはポスターやら壁画に選挙の名残り。まるで選挙戦のようです。チャベスはそこら中に「神」の如く君臨しています。1999年就任後の政治の過程をボリバリアーナ革命とし、国の名前もベネズエラ・ボリバリアーナ共和国となったし、どのオフィスにも、事務所にも、まるでキューバの各所にフィデルとゲバラの肖像が掲げてあるように、チャベスが微笑みかけているし、これで政権が変わってしまったら、これらはどうなるのだろう、撤収するのも大変だろうな、などとついつい考えてしまいます。今は、チャベスの名残でなんとか持たせていられるとしても、危ういなあ、という感じは否めません。「チャベスはわれわれと共にあり」「社会主義へ!」「チャベスのようになろう」「勝利の日までいつまでも!」(キューバのスローガンです)。
 マリア・ルイサは「チャベスはたしかにすごい人物だった。けれどその周りの人たちが悪い。地位を利用して、とてつもない金持ちになった。いくら掛けあっても、本当に貧しい人たちのところになんて誰も来ない。何が社会主義革命なの!」と憤慨します。チャビスタ(チャベス主義者)には、かなり愛想をつかしている様子。それこそ一人で社会の悪に対して闘っているからこそ、そう言いたくもなるのでしょう。マドゥロ大統領は、と市民との対話が毎日ラジオで放送されていました。カプリレス側のことを「ファシスト、帝国主義者」と断言してはばかりません。こういうレッテル貼りはかえって反感を招くのでは、ときいていて気になります。
 日本に戻ってくれば、大阪市長がまたとんでもない発言をしています。コメントするのもバカらしいですが、橋下にしろ、石原にしろ、こんな勝手な発言を許してしまっている空気が今のこの国にはある、それが恐ろしいことです。そんな空気が憲法を変えようとする流れを作り出してしまうことを恐れます。
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Re: ベネズエラについて

> 星野さん
>
> 始めまして!きよと申します。
> 私はベネズエラの暴動の様子を、ベネズエラ出身の友人から伺い、日本で私にできる活動はないかと考えています。
>
> 昨年、実際にベネズエラへ訪問されたとのこと、お話を伺いたいです。
>
> 返信お待ちしています。

きよさま

今、コメントが入っていたことを知りました。
7月にベネズエラで、先住民の中で「ベンポスタこども共和国」を実践しているマリア・ルイサが来日し、その時にベネズエラの話をしてもらう機会をもちました。早くに気がついていたらお誘いできたのに、と残念です。ベネズエラでの暴動に関して、マリア・ルイサはチャベス亡きあと(それ以前もですが)の政治の腐敗はどうしようもない、ということを原因にあげていました。
その会の報告なども簡単に「通信」に書こうと思っていますので、よろしかったらご住所教えていただけたらお送りします。
関心を持っていただきありがとうございました。

星野弥生

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Author:marzoh
はじめまして、星野弥生です。さまざまな教育や子どもに関する活動、スペイン語圏の国々と関わるNGO的な活動を通じて、人と人との糊付け役みたいになっています。そんな活動の報告やらお知らせをする場として、ブログなるものに挑戦してみることにします。

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